
誰でも簡単に作れる!アウトドア上級者が作るキャンプ飯のカレー5選
夏にぴったりあうキャンプ飯といえば、やはりカレーではないだろうか。
そこで、激旨カレーライス5種類の作り方をアウトドア上級者のカフェ店主・A-sukeさんに教えてもらった。
5つのカレーを順番に作ってみるのも楽しいかも!

A-sukeさん
東京・水道橋にあるカフェ「BASE CAMP」店主。キャンプから狩猟まで広く深い知識と経験をもつ。
デザイナーの経歴をもち、これまでにナイフやグリルプレート(ともにTent-Mark DESIGNS)をプロデュースしている。
■ショウガたっぷりのキーマカレー

インドにおいても、地域や宗教などでヤギ肉や羊肉、または鶏肉をよく使うけど、どんな肉でもひき肉のカレーはキーマカレーで問題なし。
キーマカレーは具が細かいので煮込む必要がない。だから他のカレーよりもササッと作れてキャンプ向き。
今回は目玉の食材として新ショウガをピックアップ。
新ショウガのフレッシュでさわやかな辛味と香りがキーマカレーによく合うのだ。
カレーにショウガはよく使われるけど、今回はスパイスとしてではなくメインの具として使用。
コツは食感が残るくらいの粗さにみじん切りにすること。特にフードプロセッサーではペーストにならないように気を付けて!
材料(4人分)

〈食材〉
タマネギ(中) 1個/セロリ 1本/ニンジン 1/2本/ピーマン 3個
新ショウガ 100g/豚ひき肉 500g/温泉タマゴ 4個

〈スパイス〉
カルダモンホール 4個/カルダモンパウダー 大さじ1/2/ニンニク 2片

〈調味料〉
ジャワカレー 3/8箱/オリーブ油 大さじ1
作り方
①野菜はすべてみじん切り
新ショウガ、タマネギ、セロリ、ニンジン、ピーマンは全部みじん切り。
家でフードプロセッサーを使えば一瞬だ。密封袋で持っていけば、時短で作れるよ。

フードプロセッサーで刻む場合、形が残る程度に。ペースト状にならないよう注意。

包丁でみじん切りにする場合は2〜3mm角程度を目安にカットする。
②スパイスとニンニクの香り出しをする
フライパン(鍋でもOK)にオリーブ油を引き、刻んだニンニクと少しつぶしたホールのカルダモンを中火で香りを出す。
③豚ひき肉を炒める
②のフライパンに香りが出たら豚ひき肉を入れ、火が通るまで炒める。
④野菜を加えルウとスパイスを足す
①を入れて5分ほど炒める。水分が少なすぎたら少しずつ水を足しながら炒める。
火が通ったらカレールウとカルダモンパウダーを入れて、ルウが溶けたら完成。

密封袋に入れればキャンプ当日時短&ゴミも少なくラクチンになる。
■ナスのスパイスカレー

このカレーの目玉はナス。初夏から初秋にかけて収穫されるので、夏野菜とも秋野菜ともいえる。
「秋ナスは嫁に食わすな」という言葉があるほどで、秋のナスの方が皮が薄くおいしいとされる。
ただ、ナスには体を冷やす効果があり、それが最もパフォーマンスを発揮するのは夏なので、夏が旬というのも正しいのだ。
日本には約180種もあるといわれ、世界ではなんと1000種を超えるらしい。
キャンプに行った土地のナスを食べるというのもおもしろそうだ。
材料
米 3合
水 600cc
パクチー 1束
タマネギ 2個
オリーブオイル 適量
塩 少々
ニンニク 1かけ
トマト 1個
ナス 5本
〇クミン 大さじ1
〇コリアンダー 大さじ1
〇ターメリック 小さじ1
〇チリペッパー 小さじ1/2
作り方
①米を研ぎ、炊いておく。
②パクチーの根から1/3程度の茎の部分と、タマネギをみじん切りにする。
鍋にオリーブオイルを引き塩少々を入れ、中火から強火で炒める。
全体に油をなじませ、しばらく置いてはかき混ぜるを繰り返して、あめ色にする。
水分が少なくなったら水を少し足してを繰り返す。
③あめ色になってドロドロしたペースト状になったら、みじん切りしたニンニクとトマトを入れて、さらに煮詰める。
④別のフライパンに多めに油を引いて、粗くみじん切りにしたナスを全部炒める。
油を吸いトロトロになるまで加熱する。
⑤3に4を入れ、パクチーの残りを刻み、〇のスパイスを入れる。とろみが強ければ水を足し、塩を入れて味を調える。
10分ほど煮て完成。1の米をよそって食べよう!

細かくカットしたナスは、角がとれる程度まで炒める。

タマネギはずっとかき混ぜ続けてはダメ。
放っておいて茶色くなったらかき混ぜてを繰り返す。多少の焦げは気にしないで繰り返そう。
■トマトの無水カレー

水を使わずにトマトの水分のみで作るので、できるだけトマトは多めに使う。
仕上がった無水カレーは、コンビーフのほのかな香ばしい風味とトマトの酸味がうまく絡み合う。
とうもろこしで甘みも増すので、子どももよろこぶ味だ。
最後に添えたオクラがとろみをつけ、夏の暑い時期にいい役目を果たす。
辛味をつけたい人は、お好みでチリペッパーを加えると良いとのこと。
材料(4人分)

トマト(大) 4個
クミン 大さじ1/2
にんにく 1かけ
しょうが にんにくと同程度
オクラ 4本~6本
コンビーフ 2缶
トウモロコシ 1本
オリーブオイル 適量
カレールウ 1/2
作り方
①オリーブオイルをダッチオーブンに入れてクミンを炒めて香りを出す。

②みじん切りしたにんにくとしょうがを入れて乱切りしたトマトを全部入れてフタをして10分程度煮込む(時々かき混ぜてね)。

③その間にコンビーフをスライスしてスモーカーで10分ほど薫す。

④コンビーフをほぐし入れて火を止め、カレールウを入れてかき混ぜる。

⑤鍋に直接とうもろこしの粒をそぎ落としていく。余熱でトウモロコシに火を入れます。

⑥盛り付けに茹でたオクラを縦割りにカットして添えれば完成!
■ラム肉とひよこ豆のインドカレー

やはりスパイスといえばカレー。すべてのスパイスを自分で調合してみよう。
ラム肉を使って香りを楽しむインド風カレーは、香りと辛味が暑い時期にも食欲が進みます!
これぞスパイス料理の真骨頂。
材料(4人前)
ラム肉 200g
レモン 1/2
スタータースパイス
★クミンシード 小さじ1
★クローブ 2〜3粒
★カルダモン 4〜5粒
★ニンニク(チューブでもOK) 1かけ
★ショウガ(チューブでもOK) 親指の先ほど
タマネギ 1個
トマト缶 1個
ヨーグルト 200g
ひよこ豆(水煮) 1/2缶
スパイス
◎クミンパウダー 大さじ1
◎コリアンダー 大さじ1
◎カルダモンパウダー 大さじ1
◎ターメリック 大さじ1/2
◎カイエンペッパー 辛いのでお好みで
◎塩 適量
塩 少々
オリーブオイル 適量
作り方
①ラム肉を一口大に切りわけ、レモン汁と塩で揉み込む。
②スタータースパイス(★印すべて)を低温のオリーブオイルでじっくり炒めて香りをだす。
③みじん切りにしたタマネギを②に加えて、タマネギがうっすら茶色くなるまで炒める。
④ラム肉を投入。中火に火力を上げ、色が変わるまで焼く。
⑤トマト缶、ヨーグルト、ひよこ豆、スパイス(◎印すべて)を加える。ここで味見をし、塩で味を調える。
⑥10分ほど煮込み、とろみが付いたらOK。とろみがつきすぎたら水でのばしてもいい。

全部が整ったら10分ほど煮込もう。風味が飛ばないよう短時間の煮込み時間でいいのだ。

時間がない場合は透明になるくらいでもいいけれど、できればタマネギはじっくり炒めたい。甘みが出るぞ。

ホールのスパイスははじめに炒めて香りを出そう。強火で加熱して焦げつかないように注意して!
■絶品!鴨とネギのカレー
このカレーは食材がネギとカモだけという非常にシンプルなカレー。
しかし、あなどるなかれ。
実は某アウトドアイベントで優勝したカレーを、誰でも作れるようにアレンジしたものなので、ぜひ作って食べてみてほしい。
材料(4人分)

〈食材〉
カモ胸肉 2枚
ネギ 3本
ニンニク 2片
コリアンダーシード 小さじ1
ショウガ(すりおろし) 小さじ1
〈調味料〉
サラダ油 大さじ6&大さじ1
カレールー 4片
めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ2〜3
水 600㏄
作り方
みじん切りしたネギを油でゆっくりと炒め、ネギ油を作る。
揚げたネギは使うので別にとっておく。
ダッチオーブンでコリアンダーとネギを弱火で炒める。
細かくカットしたカモ肉と、ネギ油を作る工程でできた揚げネギとルーで味をみて煮込む。

①カモ肉とネギをカット
カモ肉は1/2枚を普通にスライスして、残りは細かく賽の目にカット。
ネギは青いところもすべてみじん切り。

②ネギを弱火で揚げる
スキレットにサラダ油大さじ6を入れてネギ1本分(白いところのみ)を弱火でじっくり揚げる。
茶色くなるまでかき混ぜながらゆっくり揚げていく。
③スパイスを加える
②とは別にダッチオーブンを用意し、サラダ油大さじ1を入れて刻んだニンニクとショウガとコリアンダー、それと残りのネギすべてを入れて弱火でかき混ぜながら炒める。
フタをして5分でかき混ぜるを繰り返す。
④ネギをザルで濾す
②の揚げネギが茶色く色づいたら、ネギをザルで漉す。
油は後で使うのでとっておいてね。
⑤カモ肉を入れ、水やめんつゆを加える
③がペースト状になってきたら①のカモ肉を入れ、めんつゆと水、④の漉した揚げネギを入れて沸騰するまで加熱。
⑥ルーを入れて味をみる
沸騰したら火を止めてカレールーを入れて溶かし、味をみてOKなら完成。
盛り付けした後は④のネギ油を回しかけて食べる。