
「意外と知らない」危険な使い方してない?ガストーチの正しい使い方を徹底解説!
1000℃以上のパワフルな炎を噴出するガストーチ。
ライター感覚で使える優れものだが、間違った使い方はトラブルの元。
正しい使い方を新富士バーナーに聞いてみた!
トーチ先端を焚き火に近づけすぎない

先端が真っ黒だと使い方が間違っているかも
点火スイッチ不具合の原因で多いのが、トーチを焚き火や炭火に近づけすぎること。
弱まった焚き火にトーチを近づけてブースト……なんてことを見かけるが、火口のある筒の半分ほどのところまでリード線が伸びていて、焚き火や炭火の熱で溶けてしまう。
また、焚き火に突っ込んでいるうちに炎の上に燃料部分が位置するのも危険な使い方のひとつ。
トーチはパワフルなのだから、焚き火台の外から扱おう。

点火スイッチごと交換
点火スイッチに伸びたリード線が溶けてしまった場合は、点火スイッチごと交換。
なお、ガス製品はネジをゆるめるだけでも分解・改造とみなされる。
交換はメーカーに依頼しよう。
ガス調節つまみの全開は点火しない原因に

ポケットに入る小さなトーチは、単純に見えてじつはバーナーよりも繊細。
低温や高所でもない限り、おしりにあるガス調節つまみはいじらなくて大丈夫、というかいじっちゃだめ。
ガスが燃焼するには適した濃度の酸素が必要で、闇雲にガスを濃くすればいいってものではない。
ガス調節つまみは火力調節つまみではなく、ガスの濃度を調節するためのもの。
気温や標高が高いときは全開にするとかえって火がつかなくなる。
夏の点火しづらさはプロパンが原因かも

カセットボンベやライター用ガスを充填できるトーチは、燃料の詰め過ぎで点火しづらくなる場合あり。
とくにプロパン入りガスは注意が必要だ。
キャンプ中にガスがなくなるのはイヤだからギリギリまで液を詰めたくなるが、燃焼には液体ではなく適度な濃度の気体となったガスが必要なわけで、ガスを充填しすぎるとかえって点火しづらくなったり、タンクが破損したりする原因にもなるのだとか。
カセットボンベをあたためながら充填したり、夏に蒸気圧の大きなプロパン入りのガスを充填すると入りすぎる危険が高い。ご注意を。
その古いバーナーとランタン、安全?

ガス製品は使わずに保管してきれいなままでも、Oリングや樹脂パーツは劣化しているかも。
10年以上前の製品は買い換えを検討しよう。
接続部分のほかに、バーナー内部にもOリングが使われていて、時間とともに劣化する。
自分で分解せず、メーカーで交換を。
事故防止のため保管時はボンベを外して
忘れがちだが、事故やトラブル防止のため、保管・運搬時はボンベを外して。
もし不具合があれば、捨てる前にメーカーに連絡を。
製品全体を確認するため2週間ほどかかるが、復活する可能性もある。
クモはガスの匂いが好きという説がある

トーチの筒に蜘蛛や虫が入り込んで巣を作り、詰まっているケースが多いとか。
ちょうどいい大きさだからなのか、それともガスの玉ねぎ臭が好きなゴキブリを狙うのか。
理由はハッキリしないが保管時はボンベを外して屋内へ。
出典/ガルビィ2025年1月号