
車中保管が原因かも?ブーツのソール剥がれを防ぐテクニックをモンベルに聞いてみた
久々にブーツを引っ張り出して里山歩きをしようと思ったのにソールが剥がれかけてる。
原因は暑さと湿気による加水分解。では、どうすれば防げるのか、モンベルに聞いてみた!
高温と湿気が大敵
靴のソールは地面に触れるアウトソール、衝撃を吸収するミッドソール、そして靴内側のインソールから構成されている。
アウトソールは次第に削れるし、目で具合を確認できるが、問題はミッドソール。
現在、モンベルではミッドソールに劣化しづらいEVAを採用しているが、接着剤はポリウレタン系を使っていて加水分解のリスクがある。
「高温と湿気は劣化が進む環境で、靴箱に入れっぱなしにしていると履いていない靴でもソールが剥がれてしまいます。
クルマの中に置きっぱなしなのはそれ以上に危険。
来週も使うからと車内に入れっぱなしにしちゃダメです」(モンベル広報部・渡辺さん)
モンベルのソール修理を覗いてみた!

①アウトソール、ミッドソール、ランドラバーを剥がす
アウトソール、ミッドソールを剥がした後に、あたためて接着剤をゆるめ、ランドラバーを剥がす。これが結構な重労働。

②ランドラバーを貼る
インソールボードに薄いゴム=ランドラバーをしわが寄らないよう巻き付ける。
熟練技で始点と終わりの繋ぎ目がわからない!

③糊を付ける準備
インソールボードに新品のソールを載せ、印をつける。
ソールを外して接着剤を伸ばすので、どこまで塗ればいいのかの目安というわけ。

④ソールを貼り付ける
接着剤が半乾きになったらソールを貼る。
熱と圧力でソールをしっかり接着すれば、少々の衝撃では剥がれないようになる。

⑤糊などが残らないようヤスリ掛け
アウトソールからランドラバーまで剥がし、インソールボードがむき出しになった登山靴。全体に粗めのヤスリをかけて、接着剤や剥がし残したかけらを取り除いてきれいな状態にする。

ソールの張り替えができるのは、モンベルとアゾロのブーツ。
対応していないモデルもあるのでカタログで確認するか、モンベルショップに問い合わせて。

⑥ソール貼り替え完了
接着剤が乾燥したら完成。使用頻度と保管状況によるが、またいっしょに山を歩き回れるようになった。
風通しのいい場所に保管しよう
熱を加えてランドラバーを剥がすことでもわかるように、熱と湿気はブーツの大敵。
夏の車内は優に60℃を超えるので劣化が進む。
風通しのいい場所で保管し、オフシーズンは乾燥剤入りの袋に入れるとなおいい。
出典/ガルビィ2025年1月号