
NGなペグ選びしてない?正しいペグ選びの基本を徹底解説!
テントやタープをしっかりと地面に固定するためのペグは、一見、地味なキャンプ道具だが、実はとても大事な役割を持っている。
もし、条件に合わないペグを使ってしまったら、強風でペグが抜けたり、設営がうまくいかずに苦労することもある。
そこで今回は、キャンプ初心者のためにペグの種類や選び方を解説していこう。
ペグは安全を守るためのギア
ペグの役目は、テントやタープを地面に固定すること。特に風が強い日には、ペグがきちんと打ち込まれていることが大切になる。
どれだけいいテントを使っていても、ペグがしっかりしていなければ意味がないのだ。

もし、地面に合わないペグを使っていたり、打ち込みが甘かったりすると、強風で抜けてしまう可能性もある。
テントが倒壊するだけでなく、抜けたペグが風に煽られて飛んでしまうと、大きな事故につながる危険性もある。周囲に他のキャンパーがいる場合、飛んだペグが人に当たってケガをさせる可能性もあるため、十分な注意が必要だ。
だからこそ、「ペグは安ければいい」「付属品で十分」と考えるのではなく、安全を守るために、設営場所の地面に合ったペグを選び、しっかりと打ち込む必要があるのだ。
ペグ選びで気をつけたいポイント
ペグを選ぶときは、素材・形・長さのバランスが大事。軽さや見た目だけで選んでしまうと、実際のキャンプで困ることもある。
地面や天候の条件に対して、適切な判断ができるよう、事前にキャンプ場の環境を調べておくと安心だ。

また、1種類だけで全部対応しようとせずに、いくつかの種類を組み合わせて持っていくのがコツ。現地の地面や天候に合わせて使い分けられれば、より快適で安全なキャンプが楽しめる。
さらに、ペグハンマーやペグ抜きといった周辺道具も忘れずに準備しておこう。効率よく設営・撤収ができるだけでなく、ペグの損傷を防ぐ意味でも重要だ。
ペグの素材と特徴
鍛造ペグ(スチール鍛造)

鍛造ペグは、強くて信頼できるペグの代表格。鉄を熱して叩いて作られているので、ちょっとやそっとのことでは曲がらない。
石の多い地面や硬い場所でもしっかり打ち込めて、風が強いときにも安心して使える。
少し重たいけれど、そのぶん頼りがいは抜群。スノーピークの「ソリッドステーク」などが有名だ。
スチール製ペグ(通常鋼)

鍛造ではないスチールペグも、しっかりとした強度があって頼りになる。
価格も手頃なので、初心者が最初に揃えるには向いているだろう。重さはあるけれど、多少の硬い地面でも対応できる安心感がある。
アルミ製ペグ

アルミペグは、とにかく軽くて扱いやすい。その代わりに強度が不足しているので、どういうシーンで使うかは慎重に検討する必要がある。
チタン製ペグ

軽さと強さのバランスがいいのがチタンペグ。値段は少し高めだけれど、サビに強くて長持ちするので、長くキャンプを続ける予定がある人にはおすすめ。
荷物を軽くしたい人や、装備にこだわる人に人気がある。
地面の種類とペグの相性
ペグは、地面の種類に合わせて選ぶのが大切だ。
芝生や柔らかい土なら、軽めのアルミ製ペグでも対応できる。ただし、抜けやすくなることもあるので、できるだけ長めのペグを使うようにしよう。
砂利や石が多い硬い地面では、鍛造ペグの出番。力強く打ち込めて、曲がりにくく、安定感も抜群。普通のスチールペグでも使えるけれど、打ち込むときは手をケガしないように注意したい。
砂地や海辺のキャンプ場では、ペグが抜けやすい。こういうときは、V字型や板状の広いペグがおすすめ。30cm以上の長さがあると、しっかり固定できて安心だ。
ペグの形状と使い分け
ペグの形にもいろいろあって、それぞれに合った使い方がある。

丸棒型は、もっとも一般的でシンプルな形。初心者でも扱いやすいが、風が強いときには抜けやすいことがある。
設営場所の地面が柔らかすぎたり、逆に硬くて打ち込みが難しい場合は、V字型やネイル型など他の形状を選んだり、ペグの長さを変えるなど臨機応変に対応したい。

V字型やY字型は、地面にしっかり食い込んで抜けにくい。芝生や柔らかい地面に強く、タープを張るときにもよく使われる。
地面との接地面が広いため、固定力が高まり、特に雨が降った後の地面などでも安定感を発揮する。

ネイル型と呼ばれる釘のような形のペグは、鍛造タイプによく見られる。まっすぐで打ち込みやすく、引き抜くときも楽。設営を安定させたい人にぴったりだ。
打ち込みやすさに加え、ハンマーによる打撃にも強く、連泊するようなシーンにも適している。
形状によって得意とする地面や用途が異なるため、いくつかの種類のペグを用意して、キャンプ場の環境や気象条件に応じて、最適な形状を選ぶことが重要だ。
ペグの長さも重要
ペグは長さも大事。短いペグ(20cm未満)は軽くてコンパクトだけれど、風が強いとすぐに抜けてしまうことがある。標準的な長さは25〜30cmくらいで、テントにもタープにも対応できる。

40cm以上の長いペグは、大型テントや風が強いときに頼れる存在。
持ち運びは少し大変になるけれど、安全第一を考えるなら、長めのペグも持っておきたい。
まとめ
ペグは地味な道具かもしれないけれど、実はキャンプの安全や快適さを大きく左右する存在。どんなペグを選ぶかで、キャンプの成否が決まると言っても過言じゃない。
自然の中で過ごすからこそ、ちょっとした備えが大きな違いになる。天候の急変や設営時のトラブルにも、適切なペグを用意していれば落ち着いて対応できる。
安全にキャンプを楽しむための第一歩として、ぜひペグにも注目してほしい。