キャンプが疲れる人ほど荷物が多い?重装備の落とし穴とは?
キャンプの荷物がなかなか減らない最大の理由は、「重い装備ほど安心だ」という思い込みにある。しかし、それが行き過ぎると、移動から設営、撤収まであらゆる場面で負担が増し、キャンプそのものの快適さを損なってしまう。
軽量化の本質は、単純に荷物を減らすことではない。「重さの割に使われていないもの」「重量に見合う価値がないもの」を見直し、“安心”と“実用”のバランスを取り直すことにある。今回は、その見極め方を紹介しよう。
1. 軽量化を妨げる“重装備”の特徴と見直しの視点
1-1. サイズと重量が過剰な装備
キャンプ道具は「大きいほど便利」と考えがちだが、実際にはそのサイズが過剰なケースが少なくない。広いテーブルや複数人分のチェア、大容量の調理器具などは、持ち運びと設営の負担を大きくする典型例だ。

ポイントは、「人数やスタイルに対して適正か」を見極めること。ソロキャンプなのに大人数向けの装備を使っていないか。荷物を車からサイトまで運ぶとき、そのサイズや重さが本当に必要なものなのか。
使用頻度が高く、目的に対して適切なサイズなら重くても意味があるが、「大きい方が安心」といった漠然とした理由だけで選んでいる場合は、軽量な選択肢への切り替えを検討すべきだ。
1-2. 使用頻度に比べて重すぎる装備
どんなに高性能でも、「年に数回しか使わない」「現地で出番がない」道具は、重量に見合った価値を発揮していない可能性が高い。キャンプ道具は「いつか使うかもしれない」と思って詰め込みがちだが、“ほとんど使っていないのに毎回持っていっている重装備”こそ、最も見直すべき対象だ。

軽量化の第一歩は、過去数回のキャンプを思い出して、「持っていったけれど使わなかったもの」を洗い出すこと。もし思い当たるものがあれば、それは次回から“いらないもの”になる可能性が高い。どうしても不安なら、軽量な代替品や折りたたみ式などの選択肢を探すのも一つの手だ。
1-3. 同じ役割を重複して担っている装備
機能が似た装備を複数持ち込むと、合計重量が一気に増える。たとえば、似たような調理器具や、役割がかぶるツールをいくつも持っていくと、荷物の量も重さも倍増してしまう。

軽量化を進めるなら、「これは本当に別の役割を果たしているのか?」と自問することが大切だ。一つで複数の用途を兼ねられる道具に置き換えるだけでも、持ち物の総量はぐっと減る。
“あった方が便利”ではなく、“これがなければ代用できない”という視点で装備を選ぶことが、重複を減らす近道になる。
1-4. 持ち運び性を考慮していない収納・運搬用品
意外な落とし穴が「収納用品」だ。頑丈で整理しやすいコンテナやボックスは便利だが、そのもの自体が重い場合も多い。中身よりコンテナが重くなっているようなケースでは、軽量化の観点から見直す余地が大きい。

運搬手段や使用状況に応じて、軽量なソフトケースやスタッフバッグなどへ切り替えるだけでも負担は大きく変わる。収納は“整理のしやすさ”だけでなく、“重量とのバランス”も選定基準に加えるとよい。
2. 軽量化の考え方|“便利”より“機動性”を優先する
キャンプ道具を選ぶとき、多くの人が「便利さ」を優先しがちだ。しかし軽量化を意識するなら、考え方を「便利さ」から「機動性」へと切り替える必要がある。

“便利だけれど重い”という選択肢は、持ち運びや設営、撤収の手間を増やし、結果としてキャンプ体験そのものを圧迫することもある。逆に、“軽くて十分”という選択肢は、移動も設営もスムーズになり、時間にも体力にも余裕をもたらす。

そのためには、装備を選ぶ基準を「本当に必要かどうか」から一歩進めて、「重さに見合う働きをしているかどうか」へと移すことが大切だ。
また、毎回のキャンプ後に「持って行ったけど使わなかった装備」を記録しておくと、自分にとって“重いだけのいらないもの”が自然と見えてくる。
3.まとめ|軽量化は“削る”ではなく“選び抜く”こと
キャンプの軽量化は、単なる荷物削減ではない。大切なのは、「重さに見合う価値があるか」を基準に装備を選び直すことだ。
大きすぎるもの、出番の少ないもの、役割が重複しているもの、収納そのものが重すぎるもの——こうした“重さの原因”を見直すだけで、移動・設営・撤収のすべてが驚くほど楽になる。
「重い=安心」という考え方を一度脇に置き、“軽くても成立する装備”を選び抜く。それができれば、キャンプはもっと身軽で、もっと自由になる。軽量化は道具を減らす作業ではなく、自分のキャンプスタイルを磨き上げる作業でもあるのだ。