
こんな収納はNG!キャンプギアのトラブルをなくすための正しい保管方法とは?
キャンプを楽しむ上で欠かせないキャンプ用品。しかし、使用後の「保管」をおろそかにしていると、次回使おうとした際にカビやサビ、破損といったトラブルに見舞われることがある。
キャンプ用品は高価なものが多く、適切な保管を行うことで寿命を延ばし、安全かつ快適に使い続けることができるのだ。
そこで、キャンプ用品を長く安全に使うための正しい保管方法について詳しく解説しよう。
①次を意識したキャンプ用品の保管
キャンプ用品は、屋外で使用する特性上、雨・湿気・汚れにさらされることが多い。
そのまま放置すれば、素材の劣化や悪臭、サビなどの原因になり、次回の使用時に思わぬトラブルにつながることも。

また、保管状態が悪ければ、万が一の災害時にキャンプ用品を防災グッズとして活用できない可能性もある。
そのためにも適切な保管方法を知っておきたい。
②キャンプ用品の正しい保管方法【ギア別】
保管時の基本ルール

キャンプ用品の種類にかかわらず、以下の基本ルールはすべてに共通するものである。
●使用後はすべてのギアを乾燥させてから収納すること。
●直射日光や高温多湿の場所を避ける。収納場所は通気性がよく温度変化の少ない屋内が理想的である。
●保管時は通気性のある袋や収納ケースを使用し、密閉しすぎないよう注意する。
●できるだけ使用頻度やカテゴリで分類し、出し入れしやすい配置にする。
●定期的にメンテナンスと状態確認を行い、劣化や破損の早期発見に努める。
テント・タープの保管方法
テントやタープは、キャンプ用品の中でも特に湿気とカビに弱いため、使用後は風通しの良い場所で乾燥させたい。
また、グランドシートの裏側やファスナー周辺など、見落としがちな箇所まで丁寧に汚れをチェックしよう。

収納時は、購入時のようにきっちりと畳むのではなく、たるませるように軽く折り畳むことが推奨されている。
これは繊維の劣化を防ぐためであり、同じ箇所に折り目がつかないよう折り方を定期的に変えることも有効だ。
収納袋には、通気性のある素材を使ったものを使用し、可能であれば除湿剤も一緒に入れておくと安心。
保管場所は室内の押し入れやクローゼットなど、湿度の管理がしやすい場所が理想。
寝袋・マットの保管方法
寝袋やマットは、圧縮された状態での長期保管は避けたい。
長期間にわたる圧縮は、保温性や弾力性が損なわれる恐れがあるため、使用後は袋から出し、ふんわりと広げた状態で保管すること。

可能であれば、クローゼットのハンガーに吊るすなどして、形を保ったまま通気性を確保する方法がベスト。
保管場所は、カビの原因となる湿気を避け、できるだけ風通しのよい場所を選ぼう。市販の大型メッシュバッグや収納ケースを活用するのもよい。
調理器具・バーナーの保管方法
調理器具やバーナーは、衛生面と安全性の両方を意識した保管が必要だ。
使用後は、油汚れや焦げをしっかり落とし、水分も完全に除去してから収納する。金属製のギアは、サビを防ぐために食品用オイルを薄く塗ると良い。

収納には、密閉できるハードタイプの収納ボックスを活用すると、虫やほこりの侵入を防ぐことができる。
特にガス缶は高温や直射日光にさらすと危険なため、常温で温度変化の少ない場所に保管するのが安全だ。
また、ガス器具は定期的に接続部分の劣化やゴムパッキンの傷みを確認し、破損が見つかった場合は直ちに交換することが重要。
電池式ギアの保管方法
ランタンやヘッドライトなどのバッテリーを使用するギアは、電池を取り外して保管することが基本。
これは液漏れによる機器の破損を防ぐためであり、特に長期間使用しない場合には必ずやること。

収納時には、ケースや専用の収納ボックスを活用し、湿度管理と衝撃対策の両方を意識したい。
また、モバイルバッテリーや充電式のライトは、定期的に充電することでバッテリー劣化を防ぐことができる。
チェア・テーブルなどのファニチャーの保管方法
大型のギア類は、保管場所の確保が課題になる。使用後は土や砂を落とし、濡れていれば拭き取って乾燥させてから収納する。
金属部分はサビや腐食の原因になるため、軽くオイルを差して保護するのが効果的である。

収納時は、転倒や圧迫のリスクを避けるために安定した姿勢で立てかける、または平らに寝かせるようにしたい。
収納袋が付属している場合は、袋の中に乾燥剤を一緒に入れるとさらに安全である。
③保管時に避けるべきNG例
キャンプ用品の寿命を縮めてしまう代表的なNG行為を以下にまとめる。
・濡れたまま収納:最も多いトラブル。カビ・悪臭・変色・腐敗の原因となる。
・力づくで押し込む:無理に収納袋に詰めることで、ファスナー破損や型崩れを引き起こす。
・ガス缶やバッテリーを高温の場所に保管:夏場の車内などは非常に危険であり、最悪の場合爆発のリスクもある。
・食器を洗わず収納:菌の繁殖や悪臭の原因となる。収納前に完全な洗浄と乾燥を。
④まとめ
キャンプ用品の保管は、単なる「片付け」ではなく、ギアの寿命を延ばし、安全にキャンプを楽しむために欠かせないプロセス。
正しい保管を習慣づけることで、準備や片付けのストレスも減り、キャンプライフがさらに快適なものとなる。
この記事で紹介した基本ルールとギア別の保管方法を取り入れ、自分のスタイルに合った収納環境を整えていくことが、長く愛用するための第一歩になるだろう。